外科・オペ室で7年働いたにゃーすまんが「このままじゃダメだ」と気づいた話

看護師の転職
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しんどい。でも辞めるとは言えない。このままでいいのかも、正直わからない。

そういう時期が、にゃーすまんにもあった。

外科病棟で4年、オペ室で3年。7年間病院看護師として働いてきた中で、「このままじゃダメだ」と気づくまでには時間がかかった。スキルはついた。外から見れば「うまくいっている看護師」だったかもしれない。でも、心の中では何かがじわじわとズレていった。

この記事は転職の成功談じゃない。変わろうと決めたその前の話。「辞める」でも「頑張る」でもない時期に、にゃーすまんが何を感じて、何を考えたかを書いた。

順調に見えていた頃の話

外科病棟に配属されて最初の1〜2年は、がむしゃらだった。覚えることは多いし、体はきつい。でも「成長している感覚」があった。術後管理、ドレーン、輸血管理。一つひとつできることが増えていくのが、それなりに楽しかった時期だ。

3年目から後輩指導が始まり、4年目にはリーダー業務なども増えた。オペ室に異動してからも、新しい術式や器械出しの技術を覚えるたびに「できることが増えた」という感覚はあった。

月4〜5回の夜勤。不規則なオンコール。リオペでの時間外。それでも「看護師ってそういうもの」と思っていた部分が、正直あった。

外から見ればうまくいっているように見えていたと思う。でも、何かがズレていく感覚は確かにあった。当時はそれをうまく言語化できなかったが、今振り返ると「消耗している感覚がゆっくり積み上がっていた」という感じだった。

崩れ始めたきっかけ|燃え尽きる前に気づいたこと

看護師の「しんどい」は、一つの出来事でドカンと来るというより、積み重なっていくものだと思う。だから気づくのが遅れる。

外科時代で思い出すのは、夜勤中に休憩が一度も取れない日が続いたこと。患者からの理不尽なクレーム対応。師長からの細かいプレッシャー。年々増える委員会業務。意味がよく見えない階層別のラダー研修。時間外になっても終わらない後輩指導。それぞれは「看護師あるある」かもしれないが、全部が重なる時期があった。

オペ室ではまた別の種類のしんどさがあった。個性的な人が集まる環境でのコミュニケーション。新しい術式が入るたびに求められる技術習得。でも練習やキャッチアップのための時間はサービス残業。「勉強してくるのが当然」という空気の中で、誰も残業代の話をしない。

そして、外科もオペ室も共通していたことがある。責任は毎年増えるのに、給料がほとんど変わらない。

4年目、5年目、6年目と経つにつれ、「費用対効果」という言葉が頭をよぎるようになった。脳のリソースをフルに使う仕事なのに、報酬はほぼ横ばい。年を重ねるほど割に合わない感覚が強くなっていった。

決定的だったのは、ある日、医師と先輩看護師からものすごい口調で怒鳴られた時だ。内容が正しかったかどうかじゃない。なぜこういう言い方をされなくてはいけないのか、が全く理解できなかった。

その日の夜、「自分は人生をかけてまでこの場所で働き続けたいのか」という問いが浮かんで、うまく打ち消せなかった。

「辞める」じゃなく「変える」を選んだ理由

「もう看護師やめよう」とはならなかった。

理由はいくつかある。一つは現実的な話として、副業の収入だけで今すぐ生活するのはまだ難しい。看護師という資格は、すぐに最低限稼げて、学習コストをかけずに使える仕事だ。それは素直にメリットだと思っていた。培ってきた技術で社会貢献できるという気持ちも、正直あった。

でも、もっと本質的な理由があった。

にゃーすまんはもともと、新しいことに挑戦するのが好きだ。自分がどこまでできるか試したい。訪問診療という未経験の分野、管理職候補という新しい立場。それを自分のキャリアとして積み上げていきたかった。「できることをこなす仕事」と「挑戦する仕事」を二本立てでやっていきたいという感覚があった。

あの職場を嫌いになったわけじゃない。あの環境が自分には合わなかった。その違いを整理できた時に、「辞める」じゃなく「変える」という言葉が自然に出てきた気がする。

もう一つ、正直なことを書く。

病院で看護師一本として真剣にキャリアを積んでいる人たちがいる。そういう人たちの隣で、「副業もやりたい、自分の時間も確保したい」と思っている自分が、中途半端で失礼じゃないかと感じていた。本当に全力で向き合っている人が活躍できる場所に、自分は邪魔をしない方がいいという気持ちもあった。

副業で資産も少しずつ積み上がってきた。だから転職が怖くなかった。これはタイミングとして良かった。

変えてみて、実際どうなったか

訪問診療に転職して、まず変わったのは時間のコントロール感だ。

夜勤はない。残業もほぼない。毎日だいたい同じ時間に仕事が終わる。これだけで、翌日の自分の時間が確定できる。あたりまえのことのようで、病棟時代にはそれができなかった。その確定感が、心の余裕につながった。

人間関係も変わった。病院のように時間に追われてバタバタする場面が少ない環境は、職員全体の余裕にもつながっていると感じる。穏やかな人が多い。強い口調が飛び交う場面がない。忙しい環境が人間関係をギスギスさせる理由が、逆側に来てみて改めてよくわかった。

お金については正直に書く。年収は一時的に50万円程度下がった。ただ、サービス残業がなくなったぶん、時間あたりで考えた費用対効果は病院より高いと感じている。

バラ色かというと、そうではない。入職して1年未満で、まだ慣れないことも多い。頭の疲労感が抜けない日もある。訪問診療は「楽な仕事」ではなく「別の種類の仕事」という方が正確だと思っている。

それでも、充実はしている。これははっきり言える。

同じようにしんどい人へ

「転職しろ」と言いたいわけじゃない。状況は人それぞれで、にゃーすまんの経験がそのまま当てはまる人ばかりじゃないと思う。

にゃーすまんが書きたかったのは、ただ一つ。「今の場所で頑張るか、辞めるか」の二択じゃないということ。

場所を変えるという選択肢がある。働き方を変えるという選択肢がある。どちらも、やってみないと分からないことが多いし、合う合わないは人によって全然違う。

ただ、「このままでいいのか」と感じながら働いている人に、そういう選択肢があることを知ってほしかった。にゃーすまんがそれを知ったのがもう少し早かったら、と思うから。

もし訪問診療という働き方が少しでも気になるなら、実際の仕事内容から先に知っておく方がいいと思う。転職するかどうかは後で考えればいい。

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