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「1年目で辞めたら、転職で不利になるんじゃないか」
にゃーすまんの周りにも、この不安で何年も足踏みしていた同期や後輩が何人もいました。辞めたい気持ちはあるのに、「経歴に傷がつく」と思って動けないまま時間だけが過ぎていく——。
この記事では、1〜2年目の転職が実際どう見られるのかを、メリットだけでなくデメリットも正直に整理します。そのうえで、同じ失敗を繰り返さないための職場の見分け方までまとめました。
データで見る:新卒の離職率は8.8%、既卒採用者は16.1%
日本看護協会の「2024年病院看護実態調査」によると、2023年度の新卒看護師の離職率は8.8%。およそ11人に1人が1年以内に病院を辞めている計算になります。
一方で、同じ調査で既卒採用者の離職率は16.1%。新卒のおよそ2倍です。
この数字の差は、「転職した人はすぐ辞める」という意味ではありません。新卒の離職率が相対的に低い背景には、奨学金の返還義務で踏みとどまっている人が一定数いることも考えられています。つまり、8.8%という数字には「辞めたいけれど辞められない人」は含まれていません。
出典:日本看護協会「2024年病院看護実態調査」
1〜2年目で動くメリット
職場を選び直せる
1〜2年目は、「第二新卒」として採用されやすい時期です。看護師は資格職なので、他業種の第二新卒より需要の面で恵まれています。
新卒のときは、実習先や学校からの紹介、立地といった限られた基準で就職先を決めた人も多いと思います。1年働いたあとなら、自分に何が合わなかったのかを知ったうえで選び直せます。これは新卒のときにはなかった材料です。
教育体制のある職場を選べる
「経験が浅いから、どこも採ってくれない」と思われがちですが、実際には新人教育に力を入れている職場ほど、経験の浅い人を歓迎する傾向があります。育てる前提で体制を組んでいるからです。
クリニック・訪問看護・施設系のなかには、「前の職場のやり方が染みついていないほうがいい」と考えるところもあります。
正直に書くデメリット
メリットだけ書くのはフェアではないので、デメリットも挙げます。
できる業務が限られる
1〜2年目だと、経験した処置や疾患の幅がまだ狭い状態です。即戦力を求めている職場では、そこを理由に見送られることがあります。
裏を返せば、即戦力を求めていない職場を選べばいいということでもあります。応募先の選び方で回避できる部分です。
退職金が出にくい
退職金は勤続3年以上を支給条件にしている職場が多く、1〜2年だと対象外になることがあります。金額の大小より、「出ないこともある」と知っておくことが大事です。就業規則の退職金規程で確認できます。
書類で退職理由を見られる
短期間での退職は、履歴書や面接で理由を聞かれます。これは避けられません。
ただ、聞かれること自体は不利ではありません。答えを用意していないことが不利になります。伝え方は後半で扱います。
奨学金がある人は、先に数字を確認する
病院奨学金や自治体の看護師等修学資金を利用している場合、卒業後に指定の医療機関で一定期間(3〜7年程度)勤務することで返還が免除される仕組みが一般的です。途中で退職すると、それまでの貸与額を一括で返還することになるケースがあります。
ここで大事なのは、「残り何年か」と「今辞めたらいくらか」を具体的な数字にすることです。
漠然と「奨学金があるから無理」と思っている状態と、「あと2年4か月、今辞めると◯◯万円」と分かっている状態では、判断の質がまったく違います。金額が分かれば、分割できるのか、親族に相談できるのか、次の職場の支度金制度が使えるのかといった検討に進めます。
奨学金の詳しい整理のしかたはこちらにまとめています。
動いていいサイン/様子を見るサイン
1〜2年目の「辞めたい」は、一時的なものと根本的なものが混ざりやすい時期です。分けて考えてみてください。
動いていいサイン
- 眠れない、食欲がない、職場に向かうと涙が出るなど身体症状が出ている
- 暴言・無視・過度な叱責など、指導の範囲を超えた関わりがある
- 新人教育の体制が実質的になく、分からないまま任される状態が続いている
- インシデントが続き、患者さんの安全に不安を感じている
- 3か月以上、同じ理由で同じことを考えている
様子を見ていいサイン
- 特定の時期(繁忙期、夜勤開始直後)だけ強く出ている
- できないことはあるが、少しずつできることが増えている実感がある
- 人間関係以外の条件(立地・休日・給与)には不満がない
- 部署異動や勤務調整を、まだ相談していない
身体症状が出ている場合は、様子を見る判断より先に、休むことを考えてください。
「もう少し頑張れば慣れるかも」と「ここにいたら壊れるかも」は、分けて考えていい。体のサインが出ていたら、それは我慢する理由にはならないよ。
退職理由の伝え方
面接では、短期間で辞めた理由を聞かれます。ここで押さえておきたいのは2点です。
前の職場の批判で終わらせない
「人間関係が悪かった」「残業が多かった」だけで止めると、環境が変わればまた同じことを言うのではと受け取られます。事実は事実として短く伝え、そこで終わらせないことが大事です。
「次でどうしたいか」とセットで話す
伝え方の型としては、①事実を簡潔に → ②そこで何を感じたか → ③次の職場で何をしたいかの順が組み立てやすいです。
たとえば「新人教育の体制が整っておらず、分からないまま任される場面が多くありました。安全な看護を続けるには、基礎をきちんと身につけられる環境が必要だと感じています。そのため、教育体制が整った職場で経験を積み直したいと考えています」といった形です。
ポイントは、③が応募先の特徴と結びついていることです。ここが噛み合っていると、退職理由は「弱み」ではなく「志望動機」になります。
教育体制のある職場の見分け方
同じ失敗を繰り返さないために、求人票で見ておきたい項目を挙げます。
- 研修制度の具体性——「研修あり」だけでなく、期間・内容・頻度まで書かれているか
- プリセプター制度の有無——担当が付くのか、期間はどのくらいか
- 夜勤の開始時期——入職何か月目からか。いきなり夜勤に入る職場は要注意
- 残業時間の記載——「月平均◯時間」と数字で書かれているか。記載がない求人は確認が必要
- 既卒・第二新卒の受け入れ実績——同じ立場の人が実際に入職しているか
- 離職率・平均勤続年数——公開している職場は、体制に自信があることが多い
このうち夜勤の開始時期と残業の実態は、求人票だけでは分からないことが多い項目です。転職エージェントを使うと、ここを事前に確認してもらえます。実際に働いている人の定着状況まで聞けることもあります。
職場選びのチェック項目は、こちらにさらに詳しくまとめています。
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まとめ
1〜2年目の転職について、この記事で整理したことをまとめます。
- 不利かどうかは、応募先による——即戦力を求める職場では不利になるが、育てる前提の職場では経験の浅さは問題になりにくい
- デメリットは実在する——できる業務の幅、退職金、退職理由を聞かれること。知ったうえで判断する
- 奨学金は数字にする——残り期間と返還額が分かると、選択肢が見えてくる
- 身体症状が出ているなら、様子見より先に休む
- 退職理由は「次に何をしたいか」まで話す——そこまで言えると志望動機になる
- 求人票は、研修・プリセプター・夜勤開始時期・残業で見る
1年目で辞めたという事実より、そのあと自分に合った職場で続けられたかどうかのほうが、長い目で見れば意味を持ちます。焦らず、でも一人で抱え込まずに決めてください。
今日が、看護師人生で一番若い日。情報だけ先に持っておくのは、辞める決断とは別の話だよ。
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「みんな続けてるのに自分だけ」って思わなくていいよ。続けている人の中にも、辞めたいけど動けないままの人がたくさんいるから。