
(3年生)
にゃにゃみさん、さっきの手技についてだけど、この間説明したと思うんだけど今回もできていなかったのはなんでかな?それから、他にも…。復習が大事だからね、次からはちゃんと復習してきてね

(1年生)
ええっと…それは…はい、すみません…わかりました。

にゃにゃみさん、お疲れさま…ん?なんだか落ち込んでいるように見えるけど何かあったの?

(1年生)
にゃーすまん先輩…実は先ほどにゃすけ先輩から手技のフィードバックをしてもらったんですが、なんだか私全然うまくできていなくて…。結構自信無くしちゃいました。次もうまくできる気がしなくて不安です…。

なるほど。そんなことがあったんだね。自分は実際ににゃにゃみさんの手技を見れていないから詳しくは助言できないけど、できていたところも沢山あったはずだよ!そこは自信を持っていいし、自分を認めてあげてね!いつも頑張って調べている姿、看ているよ!

みなさん、いつもお疲れさまです!中堅看護師にゃーすまんです!
新人看護師を指導するうえで欠かせないのが「フィードバック」です。
しかし、忙しい業務の中でつい「できていないこと」ばかりを指摘してしまい、後輩が萎縮してしまう…そんな経験はありませんか?
実は、同じ言葉でも新人の受け止め方次第で「励まし」にも「心の負担」にもなります。
今回の記事では、新人のリアルな声を交えながら、後輩の成長を促すフィードバックのコツを紹介します。
1.フィードバックでよくあるNG例と新人の声
感情的に伝えてしまう

(3年生)
「なんでこんなこともできないの!」

(心の声)
「怖くて質問できなくなってしまう。次の業務でも失敗しそうで余計に焦ります…」
できていないことばかりを指摘する

(3年生)
「ここがダメ」「また間違えたね」

(心の声)
「努力している部分は見てもらえていない気がする。頑張っても無駄なのかなって思ってしまう」
曖昧で具体性がない

(3年生)
「もっとしっかりしてね」

(心の声)
「具体的に何を直せばいいのか分からない。次も同じ失敗をするんじゃないかと不安になります」
2.良いフィードバックのポイント
1. 具体的に伝える

(3年生)
❌「ちゃんと測定してね」

(3年生)
⭕️「バイタル測定ありがとう。数値を声に出して確認してくれると、周りも把握しやすいよ」

(1年生)
「できたことを認めてもらえたうえで改善点を言ってもらえると、安心して次に活かせます」
2. 肯定 → 改善点 → 期待 の順で伝える

(3年生)

(1年生)
「ただ注意されるより、『期待されているんだ』と思えて前向きになれます」
3. タイムリーに行う
その日のうちに伝えることで記憶が新鮮なまま改善できます。

(1年生)
「後でまとめて言われると、どの場面だったか分からなくなってしまう。すぐに言ってもらえると直しやすいです」
4. 後輩の視点を聞く

(3年生)
「さっきの処置、自分ではどう感じた?」
と聞くことで、一方通行にならず、自ら振り返るきっかけになります。

(1年生)
「先輩が私の考えを聞いてくれると、ただ叱られているんじゃなくて、一緒に考えてくれているんだと感じます」
3.実際の会話例

(3年生)
❌「さっきの処置、全然できてなかったよ。もっとしっかりして」

(3年生)
⭕️「さっきの処置は落ち着いて対応できていたね。器具の準備が少し遅れたから、次は準備を早めにしてみよう。どうしたらやりやすいと思う?」

(1年生)
「怒られるのではなく、一緒に解決策を考えてもらえると安心して挑戦できます」
まとめ
フィードバックは「叱る」ことではなく「成長を後押しする」ことが目的です。
- 具体的に伝える
- 肯定 → 改善点 → 期待 の順で
- できるだけタイムリーに
- 後輩の視点も聞く
そして、新人は「認めてもらえている」「一緒に考えてくれている」と感じたとき、安心して成長していきます。
ちょっとした言葉の工夫で、後輩のモチベーションは大きく変わりますよ。ぜひ実践してみてくださいね。
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