「診療報酬本体3.09%引き上げ」これって看護師の待遇アップにつながるの?看護師目線で考えてみた

看護師の働き方

みなさん、いつもお疲れさまです!中堅看護師にゃーすまんです!

「診療報酬が3.09%上がるらしい」

このニュースを見て、
「じゃあ、看護師の給料も上がるのかな?」
と期待した人も多いと思います。

慢性的な人手不足、夜勤、残業、責任の重さ。
これだけ負担が増えている中で、少しでも報われたいと思うのは自然なことです。

でも結論から言うと、
今回の診療報酬引き上げが、すぐに看護師の待遇アップに直結する可能性は高くありません。

なぜそう言えるのか、看護師の立場から整理してみます。

nyasuman

こんにちは、にゃーすまんです!🐾
外科4年、手術室3年の現役看護師7年目。この中でサービス残業や心身の疲弊に悩んだ時期もありました。「このままでは自分が壊れる」と思い、せどり副業・積立NISA・高配当株投資に挑戦し、資産1,000万円以上を築くことができました。このブログでは、【看護師の働き方やキャリアの選択肢】【副業やお金の知識】【心と体を守るための考え方】を発信していきます。「今日が人生で一番若い日」という大好きな言葉を胸に。一緒に〝自分らしい看護師人生〃を歩んでいきましょう!X(旧Twitter)でも看護師あるあるなど毎日投稿中です!ぜひフォローよろしくお願いします!

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そもそも、なぜ診療報酬が上がるのか

今回の診療報酬本体3.09%引き上げは、
「医療従事者の処遇改善」という建前はありますが、
本質的には“病院経営の崩壊を防ぐため”の側面が大きいと考えられます。

現実として、

  • 多くの病院が赤字
  • 光熱費・物価・委託費が上昇
  • 人件費は抑えられない
  • でも患者数は増えない

という、かなり厳しい状況が続いています。

つまり今回の引き上げは、
「余裕を作るためのお金」ではなく、
「沈まないためのお金」という位置づけです。

3.09%上がると、病院の収入はどれくらい増える?

仮に、年間診療収益が10億円の病院なら、
単純計算で約3,000万円の増収です。

一見すると大きな金額に見えますが、

  • 物価上昇分
  • 光熱費
  • 委託業者への支払い
  • 既存の赤字補填

これらを考えると、
「余ったお金を人件費に回せる」病院は実は多くありません。

増えたお金は、まずどこに使われるのか

多くの病院で想定される優先順位は、正直こんな感じです。

  1. これ以上赤字を広げないための補填
  2. 止められない設備・システムの維持
  3. 医師確保のための人件費調整
  4. その後に、看護師・コメディカルの処遇

ここで重要なのは、
看護師の待遇が「重要じゃない」わけではないという点です。

ただ、病院経営上は

  • 医師が辞める → 診療が止まる
  • 設備が止まる → 病院が回らない

という事情があり、どうしても優先順位が後ろになりやすいのが現実です。

にゃーすまん
にゃーすまん

たしかに、病院の赤字補填をしないと、病院が立ち行かなくなるよね。まずは当然、そこにお金が当てられることは流れとしては理解できるよね。

看護師の給料は上がらないの?

「じゃあ、今回の改定で看護師の給料は上がらないの?」

答えは、
“上がる可能性はあるが、目に見えて実感できるケースは少ない”
です。

理由はシンプルで、

  • 診療報酬アップは病院全体の収入
  • 看護師給与は病院ごとの判断
  • 一律で反映される仕組みではない

からです。

基本給が大きく上がるというよりは、

  • ボーナスが微増
  • 手当が少し調整される
  • 凍結されていた昇給が再開される

といった「気づいたら少し変わっていた」レベルになる可能性が高いでしょう。

看護師にとって本当に大事な視点

ここで大切なのは、
「診療報酬が上がったから期待する」ことよりも、

・自分の病院は人にお金を使う病院か
・人を消耗品のように扱っていないか

を見ることだと思います。

同じ診療報酬改定でも、

  • 看護師の負担軽減に使う病院
  • 給与や手当に反映する病院
  • 何も変わらない病院

この差は、確実に出ます。

にゃーすまん
にゃーすまん

自分の目で「病院(職場)を客観的に評価する」いい機会かもしれないね。

じゃあ看護師は、どうすればいいのか

「診療報酬が上がっても、すぐに待遇は変わらない」
この現実を知ったとき、
多くの看護師が感じるのは無力感かもしれません。

でも大事なのは、
“何もできない”わけではないということです。

少なくともできるのは、

  • 自分の病院が、看護師にお金を使う病院なのか
  • 人が足りなくなったら「我慢」で回す病院なのか
  • それとも、待遇や環境を見直す姿勢がある病院なのか

を知ること。

そのためには、
「今すぐ転職するかどうか」は別として、
他の病院・職場の条件を知っておくことは無駄になりません。

実際、

  • 同じ夜勤回数でも年収に差がある
  • 残業の考え方が全く違う
  • 人員配置や業務分担が根本的に違う

というケースは珍しくありません。

もし
「今の職場しか知らない」
「比較したことがない」
のであれば、一度情報を見てみるだけでも視野は広がります。

▶︎「看護師転職サイト比較|おすすめ3選とタイプ別の選び方

※登録=即転職ではありません。
条件を知るだけでも、「今の職場が普通なのかどうか」が見えてきます。

まとめ:診療報酬アップを“待つ側”で終わらないために

正直に言えば、

「診療報酬3.09%アップ=看護師の待遇アップ」とは、残念ながら言えません。

ただし、

  • 病院が少し息をつける
  • 人員削減や極端な締め付けが抑えられる
  • 処遇改善の“余地”が生まれる

という意味では、
ゼロよりは確実に前進ではあります。

だからこそ看護師側も、

を冷静に考えるタイミングなのかもしれません。

「待つ」だけではなく、
「この病院に自分の労力を使い続ける価値があるか」

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